時計修理技能士は1級から3級まである国家資格
時計修理技能士は国家資格の一つで、1級から3級まであります。
試験時間も受ける級によって異なっており、1級では4時間半にも及びます。その試験内容は、アナログの水晶時計の裏蓋開閉から分解部品交換や洗浄、組立に至るまでかなり難しくなっています。
時計修理技能士は、昭和40年度に制度を開始された割と歴史の新しい資格制度で、時計店ではこの資格者がいるのが一般的です。腕時計を電池交換に持っていって実際に交換作業をしてくれるのが時計修理技能士で、その技術は非常に精巧なものとなっています。
昔は機械時計が主だったので分解や修理にしても比較的簡単だったのですが、時計製造技術の進歩により最近では機械部分の全く出ない水晶クオーツに移り変わっています。そのため修理自体も難しくなり、時計修理技能士にも階級制度が設けられたのです。技能検定においてはウォッチとクロックの2種類に分けて行われます。
時計修理技能士の資格試験は年2回実施
資格試験は6月~9月の前期と11月~2月の後期の年2回実施されていますが、毎回全級や全職種が開催される訳ではないので注意しなければなりません。
職人技とも言える時計修理技能士は年々高齢化していっており、後継者がいないことが難点とされていましたが、最近では徐々にではありますが若い方に注目されてきている資格です。 最近は会社員と言えどもいつリストラをされるか分からない時代になっています。そのような時代にはやはりこういった資格を有している方が優位だと思います。
時計修理技能士になるためには独学で勉強をするか、専門学校に通う必要があるのですが、全日制の学校というのは現在日本にたった2校しかありません。 学費は3年間で600万程度かかるため非常に取得が難しい資格であるとも言えます。時計が心底好きだと思えなければ続けられない仕事だと思います。
時計修理技能士の有資格者
時計修理技能士の資格を取ったとしても、就職して最初の頃は高額な給料をもらえるわけではありませんので、途中で挫折してしまいそうになりますが続けていればいずれ独立することも可能になります。
日本でも有資格者が少ないため大手メーカーなどに勤めれば年収1000万円以上稼いでいる方もおられます。
ただ給料面も大切な要素ではありますが、何よりも好きなことを仕事に出来るということに魅力を感じる方で、時計に関わっていたいと思う方であれば時計修理技能士は取得しておきたい資格だと思います。
独学の場合には非常に厳しい道になるかも知れませんが、しっかりと勉強時間を取れば決して取得出来ない資格ではありませんので頑張って挑戦してみましょう。?
仕事内容に関しては、腕時計の電池交換に行く機会などに、実際どのような仕事をしているのか少し聞いてみると参考になると思いますよ。